2021.03.11/NEWS

【連載最終回】地域とともに生きるJヴィレッジ~震災10年。Jヴィレッジのこれまでとこれから~

【地域とともに生きるJヴィレッジ 連載第4回】

株式会社Jヴィレッジは、2021年3月に東日本大震災より10年目を迎えるにあたり、Jヴィレッジのこれまでの歩みとこれからの未来について4回にわたりお伝えしていきます。

最終回となる第4回目は、これからのJヴィレッジについてお伝えします。

 


 

第4回『これからのJヴィレッジ』

 

あれから10年

2021年3月11日、東日本大震災から10年。

Jヴィレッジは、震災後、福島第一原発事故収束拠点となり、芝生の上には砂利が敷かれ駐車場となり、スタジアムには仮設の宿舎が建ちならび、サッカー・ナショナルトレーニングセンターとしての機能を失っていた。しかし、多くの方々のご協力やご支援をいただき、2019年4月20日に全面再開を果たした。今では緑の綺麗な芝生の上で、子どもたちの笑顔が広がり、スポーツのみならず、多くの方々に利用していただいている。再開後のJヴィレッジには、新しいホテル棟や全天候型練習場が加わり、震災前に較べて格段に利用範囲が広がると共にサッカーの聖地としての機能も充実した。しかしながら、周辺地域には、震災から10年を経た今、まさにこれから本格的なまちづくりに取り組んでいる地域もある。

ふくしま復興のシンボルとして地域と共に生きるJヴィレッジは、経営理念に掲げる「交流人口の拡大を図り、恒久的な地域振興に貢献していく」を大事にして、地域と繋がる施設を目指していく

 

 

サッカーの聖地

各カテゴリーの全国大会が開催されてきたJヴィレッジは、多くのサッカー選手が目標としていた場所だった。

その賑わいをまた地域にもたらすようにと、震災後「J-VILLAGE CUP」として、小学生から高校生までの男女の各カテゴリーの大会を開催している。2021年3月20日(土)から23日(火)には、全国各地より強豪高校やJリーグクラブのアカデミーチームが参加予定の「U18Jヴィレッジカップ」を開催する。 またこの地がサッカーを中心とした様々なスポーツが出来る施設として、未来のアスリートたちが成長する場所になることを願っている。

また、震災後、いわき市に拠点を移し活動を継続していた「Jヴィレッジスポーツクラブ」のサッカークラブチームは、2021年4月より、再びJヴィレッジを拠点に活動する。そして、Jヴィレッジサッカースクールの再開が決まり、スクール生たちが毎日のようにJヴィレッジに通うことになる。 新たなコミュニティが形成され、地域のこどもたちが夢や希望を描く場所としていきたい。

 

 

ふくしま復興のシンボル

Jヴィレッジは、新たに加わった使命である「ふくしま復興のシンボル」として、福島県産品を積極的に使用し、美味しい食の提供をしている。2月から3月にわたり、双葉郡内の食材を使用したメニューをレストラン「アルパインローズ」で提供した。

2月は、楢葉町産のゆずを使用した「ゆずジェラート」、そして、3月1日(月)からは、ランチを召し上がった皆様に大熊町産のハウス栽培のいちごを使用した「おおくまべりーマドレーヌ」を提供している。このメニューを考案し、管理栄養士の資格をもつホテル事業部の松本は、「今年の4月にJヴィレッジの入社が決まり、ホテル事業部に配属されました。私は、中学生の時に、震災を経験しましたが、Jヴィレッジで働くことで、少しでも多くの人にこの地域を知ってもらえるように、何か役に立ちたいと思っていました。今回、故郷でもある大熊町のいちごを使用することで、若い世代や双葉郡内の新しい味を知って、この地域の魅力を感じてもらえたらと思います。」と思いを語る。Jヴィレッジとしては、県外から訪れる方に、地域の魅力を感じていただき、地域の方にとってもより身近に感じていただけるように、今後も美味しい福島県産の食材を使用して、美味しさと食の安全と安心を発信していく。

 

地域とともに

これからのJヴィレッジがさらに発展していくためには、地域との関わりが大切である。最近では、2020年3月14日に常設駅となったJR常磐線「Jヴィレッジ駅」を利用し、近隣の幼稚園や小学生の児童が遠足の場所として、Jヴィレッジを利用することが増えてきた。震災を知らない世代の子どもたちが、目の前に広がる緑の芝生の上で歓声を上げ、元気に走り回る光景。震災を経験した世代がこの様子を見て自然と笑顔になることを願い、Jヴィレッジがこの地域の方々にとって誇らしい施設になることを目指していく。

Jヴィレッジは、震災10年を迎えるにあたり、Jヴィレッジサポーター(Jヴィレッジ復興寄附者)をはじめ、ご支援いただいた皆様にご協力いただいたメッセージカードや写真を使用して「メッセージボード」と「モザイクアート」を制作した。制作にあたっては、予想をはるかに上回る方々からの激励や応援のメッセージをいただき、改めてJヴィレッジには、多くの方々の想いがあり、再開できたことを感じている。

Jヴィレッジは、これまでのご支援に対する感謝の気持ちを忘れることなく、これまで以上に皆様からの期待に応え、「サッカーの聖地」、「ふくしま復興のシンボル」としての使命を果たしていくために、これからも地域とともに歩んでいく。

 

 


 

連載第1回は、こちら

連載第2回は、こちら

連載第3回は、こちら

 

 

 

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